治療の記録とお金の話 国内で手術を受けた知人の場合
国内で手術を受けた場合の例を紹介したいと思い、知人に書いてもらいました。
国内で受けようと考えている方は参考にしてみてください。
2012年の記録
・3月 精神科通院開始
精神科通院回数:25回 精神科診察代計:30,400円
※上記診察代計には診断書取得代、10,000円を含みます。
2012年は精神科通院のみで、ホルモン治療等は一切行っていません。
2013年の記録
・2月 ホルモン注射開始 ・4月 乳房除去手術(国内・1泊)
術式はU字と言って比較的元のバストサイズが小さい人に対して行われるもので、乳首の下半分に沿ってメスを入れ、そこから乳腺及び乳房を全摘出するものです。何故かと聞かれると返答に困るのですが、初めから海外での受術は考えていませんでした。
・5月 改名手続き完了
僕はこの”○○”という名を通称名として使用した実績が、実は半年もありません。 恐らく、会社にお願いをして改名前に今の名前での名刺を作ってもらい、それを根拠資料として提出したのが大きかったのだと思っています。
ただ、これから改名を行う予定の方は、家族と時間をかけてじっくり話し合い、せめて1年間は通称名で生活をした上で改名申請をされることを強く勧めます。
ホルモン注射回数:15回 ホルモン注射代計:42,080円 乳房除去手術代:803,250円 手術前検診費用:3,480円 改名手続き費用:17,000円くらい
※精神科から10,000円で、ホルモン注射を行っている病院から5,000円で、それぞれ診断書を取得しました。その他、印紙代やら書面返送用の切手代、通称名としての使用実績を証明できるもののコピー代等全て含みます。
2014年の記録
・10月 子宮卵巣摘出術(国内・病院1泊、病院近くのホテルに4泊)
術式は日本国内ではまだ例が少ない腹腔鏡下と言う方法で、切開は3ヶ所で全てがヘソ。 3ヶ所の用途は其々カメラ、手術器具、お腹を膨らませるガスを入れるための管、となり、子宮卵巣は膣口から摘出しますが、傷が残るのがヘソのみなので跡はほぼ見えません。
費用はかさみますが、個人的にはオススメの術式です。
・12月 戸籍変更完了
子の性別が変わると、”性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律”により自動的に親の戸籍から外れます。 父親の戸籍謄本には、僕の改名後の名前と”性別:女”の文字、そして”法111号3条適用により除籍”というような記載。
改名前に除籍しておけば親の戸籍には僕の改名や性別変更の記録が残らず済んだので、改名前にこうなることを知っていたら先に除籍の手続きをしていたと思います。
ホルモン注射回数:22回 ホルモン注射代計:25,980円 子宮卵巣摘出手術代:1,101,600円
※遠方での手術だった為、交通費や宿泊費、食費などでここにプラス10万円程かかっています。
手術前検診費用:1,870円 性別変更手続き費用:40,000円くらい
※変更手続きのために再度精神科から診断書を取得する必要があり、これが30,000円もしました。 その他、術前検診時に撮ったレントゲンの読映料や各種公的証明書取得代、印紙代等でこの額になります。